「じゃあ、お前は、自分の未来に恋をしているのか?」
3連休いかがお過ごしでしょうか?
久々にゆっくりしています。
休み中に一冊の本を読み終えました。
→『秘密結社Ladybirdと僕の6日間』(サンマーク出版)
喜多川 泰氏の著書。
この方の本は好きで、だいたい読んでいます。
1月にこの新著が出ていたようで、近所の本屋さんで見つけて早速購入。
昨夜半分読んで、ワクワクして今朝早起きして残り半分読み終えました。
メンター役の“秘密結社”の大人たちが、おそらく私と同世代、同学年の人たち。
主役の高校生が、自分の2人の子どものちょうど間の年の子。
思い入れを持って、読み進めました。
「ほら、何かの大会で優勝したアスリートのインタビューを思い出してみるといいよ。本気でやってきたからこそ優勝したんだろうけど、自分の力がついてきたおかげですって誰も言わないだろ。代わりにどんなことを言いそう?」
「支えてくれた人のおかげで・・・とかですかね」
「そう言うよね、きっと。あれ、心からそう思っているから言うんだよ」
「いいかい。目標を達成したいと思って、本気になるだろ。そうすると、それを応援する人たちが必ず現れるんだ。この世界は、人と人との繋がりでできている。他人の挑戦に無関心な人もたくさんいるけど、本気で頑張っている人を見ると、どうにかしてそれを応援したいって気になる人だってたくさんいる。誰かが本気で目標に向かって努力している姿っていうのは、それほど人の心を打つってことさ。
つまり、本気で頑張ると、それを見ている人の心を打つ。そして、応援してくれる人と出会う。その出会いが、その目標を実現するための新たな縁を繋いでくれる。人はそうやって目標に一歩ずつ近づいていくんだよ」
《P169-170より引用》
これまでの社会人人生で、私も本当にこの通りのことを感じます。
特に、脱サラして起業直後、一生懸命やるにはやっているけど「どうやって食っていくか?」と苦しく、先が見えなくなりかけた時、本当にいろんな方が助けてくださいました。
そのお一人お一人の支えがあって、今があると心から思います。
「なりたいって言うだけさ。なりたいって言ってれば、他に何をしていなくても夢があることになる。でも、大学生になって、最初に集まったとき、僕らは選択を迫られたんだ。言うだけじゃなく、本当に行動できる状態になったんだけど、やるのやらないの?ってね。もちろんそんな言葉じゃないよ。でも、今まで言ってきた夢は、あれは口だけだったの?って聞かれた気がしたんだよ。(中略)
僕ね、『しまった』って思った。動こうと思ったら動けるはずなのに、何もしないまま大学生活を送っていたからね。でも頭の中にはあったんだよ、『いつかは作品を書いて』っていう思いがね。でも、本気の奴にとってその『いつか』はとっくに始まってるんだってそのとき気づかされた。
でも、そのときは、何か素直になれなくてね。肇と謙治に謝ることもできなければ、これから頑張ると宣言することもできないんだよ。代わりに何を考えてるかっていうと『俺だって、大学生活やバイトで何かと忙しいんだよ』ってことさ。でもそんなの言い訳だって自分でもわかってる。・・・』
《P186-187》
夢を描くだけ。理想を描くだけで、自ら一歩を踏み出さない。そんな時は「今、忙しいから・・・」の言い訳で先送り。
自分でも心当たりがあります。
「俺たちがそれぞれ自分の力を鍛える上で一番大切なことは、何だったか思い出せばわかる。それはあいつの言葉を借りれば『自分と交わした約束を守れる人になること』ってことになるだろう」
「自分との約束を守れる・・・」
哲が繰り返した。
「ああそうだ。肇曰く、大人は誰かと交わした約束を守ることで生きている。約束を守らないで生きようとしても、今の社会では無理だ。会社と交わした約束、顧客と交わした約束、社会と交わした約束・・・とにかく約束を破った瞬間に生きていく上で大切な絆を失う。だから、普通に生きるためには誰かと交わした約束をしっかり守らなきゃいけない。普通に生きるってのは大変なことなんだって言うんだ。だけど、誰かと交わした約束をきっちり守って生きている大人たちも、ある約束は平気で破るって言ってた」
謙治の言葉に、和宏が答えた。
「それが、自分との約束・・・?」
謙治は無言でうなづいた。
「自分と交わした約束を守れる奴はほとんどいない。でも、約束を平気で破る奴は信用できない。だから、自分との約束を破る奴は、誰よりも自分のことを信用できなくなる。つまり『自信』がなくなっていく。だけど他人と交わした約束を守るときと同じくらいしっかりと、自分と交わした約束を守って生きれば、そいつは一角の人物になれる。きっとそれだけで、思いのままの人生を手にすることができるだろう・・・」
《P249-250》
「自信」を失うって、コトがうまくいかないことではなく、その時に「自分との約束」に立ち向かう意思を持たず、自分で自分を信用しなくなるって状態のこと。なるほど~。
喜多川泰さんの本は、自己啓発書をとっつきやすく小説スタイルにしていて、本を読みなれていない人にもとっつきやすいと思います。
「そうそう!」「なるほど~」と納得できることばかりです。
成功への近道に簡単に近づく一つの方法、それは良書と出会い、書いてあることを咀嚼して自分のものにすることです。
中高生にも、大人にもオススメの一冊です。