竹林はるか遠く

1年以上前に買っていた本。

なんとなく気が進まずなかなか読めませんでしたが、読み始めたら1日かからず一気に読み終えました。

終戦前後、朝鮮半島から引き揚げする少女・ヨーコさんの体験記。

1986 年にアメリカで刊行後、数々の賞を受賞。
中学校の教材として採択された感動秘話。
邦訳が熱望されていた名著、待望の日本語版

大戦末期のある夜、小学生の擁子(ようこ・11歳)は「ソ連軍がやってくる」とたたき起こされ、母と姉・好(こう・16歳)との決死の朝鮮半島逃避行が始まる。
欠乏する食糧、同胞が倒れゆく中、抗日パルチザンの執拗な追跡や容赦ない襲撃、民間人の心ない暴行もかいくぐり、祖国日本をめざす。

終戦前後の朝鮮半島と日本で、日本人引き揚げ者が味わった壮絶な体験を赤裸々綴る、息もつかせぬ、愛と涙のサバイバルストーリー

 


終戦から73年。

10代の頃に「今から40年前・・・」、
20代の頃、「今から50年前・・・」と聴いていた頃よりも、

50歳になってみて、「自分が生まれるよりもたった20年ちょっと前」の出来事と考えてみると、大昔のことではないように感じます。

10年ほど前に、老人ホームにお邪魔して「戦争体験記」をおじいちゃん、おばあちゃんから聞き取るボランティアをした経験があります。(伺った老人ホーム以外でも知人経由でお願いして聞き取りしたお年寄りも含め5名からお話を伺いました)
この本の著者も壮絶な体験をされていますが、私が伺ったお話、・・・東京大空襲の話や、中学生で動員され大阪の路面電車の運転士をしていた時に米軍の戦闘機から機銃掃射を受けた時の話etc. ・・・どれもこれも壮絶でした。

体験記を聴いたり、読んだりすると、平和の大切さが身に沁みますし、今の状況や生かされている生命に感謝する気持ちが湧いてきます。

おじいちゃん、おばあちゃんにお話を伺った際、
「若いうちは、戦争で体験したことは誰にも話したくなかった。でも、今は、元気なうちに話さなくてはいけないと思うようになった」
と、皆さん口をそろえて仰っていたのが印象的でした。

身近な方で戦争体験した方がご健在であれば、お話を伺ってみてはいかがでしょう?

↓表紙デザインが新しくなったようですね

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